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ライブドア事件は、ションベンみたいなものか?
ホリエモンこと堀江貴文元ライブドア社長が先週2日、東京・有楽町の日本外国特派員協会で講演し、激しい検察批判を展開したというニュースが流れた。
外国特派員の前で、ホリエモン自身がライブドア事件に関して語り「経営的、道義的責任は感じるが、それで刑務所に放り込まれるのかというと、まったく別。無罪を確信している。検察庁の暴走と思う」と訴えたという。
一審・二審で実刑判決を受けたし、黙って反省している様子を見せていても判決内容に情状酌量が無いことが明らかになったから、沈黙を破って自ら事件内容についても発言し始めたというところだろう。
そこで、ホリエモンの気になるひと言があった。
「彼らは『巨悪を摘発する』と言っているが、私からみると『巨悪』ではなくて、『ションベン刑』といったたぐいの事件を集中的に捜査、起訴しているようにしか見えない。私や小沢さんの秘書がすごく悪いことをしているから捕まえるのではなく、『彼らが有名だから』捕まえるんだと思う。無名な人が100キロオーバーで高速道路を走っても捕まえなくても、堀江や秘書が1キロオーバーで運転していたら捕まえる、そういう話です」と言った・・・。
そうなのだ・・・
ライブドア事件は、
ホリエモンいわく『ションベン刑』だったのだ。
沈黙を破る活動の一環として『徹底抗戦』(集英社)という告発本も出版している。その中で、検察等に睨まれる発端となったニッポン放送買収について、このように自らが語っている。
『私はニッポン放送の社内をどうにかしようとも思っていなかったし、リストラをするつもりも全くなかった。実際、ライブドアがこれまでに買収した会社でリストラを行ったことはない。それは当時も言っていたが、マスコミにはスルーされていた。
そもそもニッポン放送のことはフジテレビの持株会社としてしか見ておらず、ニッポン放送の事業そのものにはあまり関心はなかった。もちろんネット事業とシナジーがある部分は積極的に仕掛けていくし、経費など共通化できるものは共通化したいと思っていたが、それ以上でもそれ以下でもなかった』
『こちらとしてはニッポン放送やらフジテレビやらにドカドカ乗り込んでいって、やれリストラだ、などとやるつもりは全くなかった。だけど向こう はそうは思っていない。狙いがフジテレビのコンテンツだとか、全くピントのずれた見解を示されたりもしたので、困ってしまった。
実を言うと、テレビ放送にライブドアのURLを貼り付けるのが、私がしたかった唯一のこと。なのに、そのことを伝えると「え? そんなこと?」という風で完全に相手にされなかった。「あいつは裏の野望を隠している」みたいな穿った見方をされた。ネット業界の人もその本質をわかっている人は少なかった』
・・・と、ぶっちゃけている。
何もやるつもりがなかったんだ。
テレビ局を解体して、リストラとかをバンバンしてくれるのだろうと思っていた。だから、内心、既成価値を壊していくトリックスターとしてのホリエモンを応援もしていた。
なのに『テレビ放送にライブドアのURLを貼り付けるのが、私がしたかった唯一のこと』なんてぶっちゃけられちゃうと・・・ちょっと、がっかり。とても善人な話じゃん、それって。
そんな『ションベン』みたいな話だったのか、本当に?
もっと取り繕ってもいいものを・・・。
ホリエモン自らが言うように、ライブドアという会社が考えていたことが、全然、巨悪じゃないから、検察は動いたんだ・・・。
古い既得権側から見たときに、ホリエモンは、全然、恐くなかった。シンプル過ぎる・・・というのが、本音じゃないだろうか。
どこの国でもベンチャーはいかがわしく、経営者は、山師が多いというのも事実だろう。
だから、彼らのほとんどは失敗する。
よって、沢山のベンチャーの立ち上げが必要になる。
その中から、本物のが出てくるはずだった。
そんな市場発展の芽を、根こそぎ摘み取った検察による日本経済へのダメージは大きい。そして、その切っ掛けを創ったホリエモンとメディアの罪は、計り知れない。ほんとの罪は、そこにある。
ホリエモン自身が、ライブドア事件を、野心に支えられた『巨悪』ではなく、『ションベン刑』みたいものであるという純粋性とニヒリズムを抱えて発言する限り、ライブドア事件は、この日本経済にとって『ションベン』程度の栄養にしかならない。きっと。
そうならないことを、
今後の『徹底抗戦』を貫くホリエモンに期待したい。