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牛丼の価格競争を終わらせてやるっ。

2010年04月07日

不景気だし・・・赤ちゃんにも働いて貰いましょう。
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「すき家」「松屋」「吉野家」「なか卯」など――激しい価格競争を繰り広げている牛丼チェーン。しかし1円で、お腹がいっぱいになれるのはどのお店なのだろうか。そこで牛丼の重さを価格で割ってみた。

「すき家」の店舗数が「吉野家」を抜いて牛丼チェーンのトップに躍り出た。牛丼競争は、デフレの時代の象徴として騒がれている。プライシング、サプライチェーンなど、ビジネスのあり方を探る小難しい話は多いが、どうもその検証話からは「肉感ある」正しい判断が見えてこない。


 『暮しの手帖』は、昭和21年(1946年)に創刊。今年の今月号で、第4世紀43号の発刊を数える。初代編集長である花森安治さんは、出版業界の伝説のヒトである。その商業主義に左右されない生活者本位の視点にしびれたのだ。特に、紙面で展開していた家庭電化製品や日用品を中心とした商品テストは、その条件の厳格さで製品のメーカーに大きな影響力を持った。消費者と同じ視点で、その商品を見てみる。比較してみる。「肉感」と「肉声」で語られる記事は説得力がある。小難しい話より、そういうのが良い。


 牛丼競争も、そんな分かりやすい視点で語れないかなあと思っていたら、分かりやすい「牛丼比較テスト」をレポートしているWebサイトがあった。「牛丼版・暮らしの手帖」である。ありがたく転載させていただく。


 スパイ日記「牛丼(並)、効率が一番いいのはどこッ!?」(関連リンク)での比較実験は、至極簡単である。「すき家」「松屋」「吉野家」「なか卯」のお持ち帰り牛丼並を買ってきて、「肉」「たまねぎ」「ごはん」に分けて、重量を計り比較するというもの。


 また、その優劣を決める方法が直接的で面白い。まずは、「牛丼指数」という数値でのランキング。「牛丼指数」とは、総重量を、値段で割るというもの。「1円当たり何グラムか」が指標である。おいしさはそっちのけで、1円でどれだけ腹がいっぱいになるかが勝負。さて、その結果は……。

牛丼指数ランキング

4位「吉野家」→総量365グラム÷380円=牛丼指数0.96

3位「なか卯」→総量359.5グラム÷360円=牛丼指数0.998

2位「松屋」→総量394グラム320円=牛丼指数1.231

1位「すき家」→総量368.5グラム÷280円=牛丼指数1.316

 次に、「肉効率」である。ご飯が多いのは、張りぼてである。肉の量が、値段に対してどうか。1円で、どれだけの肉が乗ってるかで勝負している。

肉効率ランキング

4位「吉野家」→肉の量59.5グラム÷380円=肉効率0.156

3位「なか卯」→肉の量56.5グラム÷360円=肉効率0.157

2位「すき家」→肉の量49.5グラム÷280円=肉効率0.176

1位「松屋」→肉の量64.5グラム÷320円=肉効率0.201

※数値引用は、スパイ日記「牛丼(並)、効率が一番いいのはどこッ!?」より。

 「すき屋」の出店数と値下げに対して「吉野家」はどうするのか※。牛丼は、「安くて、腹一杯食いたい+肉が食いたい」食べ物であるとしたら、牛丼総量が394グラムでダントツ、肉効率0.201で1番である「松屋」が、一番の庶民の味方であるわけだ。
※編集部注:吉野家を運営する吉野家ホールディングスは12月28日、2010年1月11日~21日まで、牛丼と定食メニューの価格を80円引きで販売すると発表した。


 格安ジーンズを試着して「これがいいや」ではなく、「これでいいや」とみんなが感じた瞬間にデフレのスパイラルは加速する。庶民の「これでいいや」は、いい加減である。「肉感」と「価格」のバランスを、感覚でしか捉えない。テレビやマス広告が、それを煽る。確かな判断は、ますます「これでいいや」になる。みんなが「これでいいや」と思い続けると、みんなの働き具合も「これでいいや」な具合になる。それが、いちばん怖い。デフレの行き先とは、個人の総生産を下げ、国力を低下させる。

 デフレ時代に必要なメディアの仕事は、みんなの「これでいいや」のスパイラルに歯止めをかけるようなジャーナリズムである。花森安治さんが、生きていたら、このデフレをどう斬(き)っていたのだろう。

執筆者: へそ社長